こんにちは!
前回の流星群ネタでは「ふたご座流星群2020」について紹介しましたが、今回のテーマは2020年12月18日~24日に活動期間を迎える「こぐま座流星群2020」についての方角や極大ピーク時間、観察に影響を与える月あかりについての紹介です!
前回のふたご座流星群2020と比べるとマイナーな流星群ではありますが、今年から問題になった新型コロナウイルスの影響で色々なイベントなどが中止になったり、旅行に行けなくて退屈してしまっている方もいると思います。
また、任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」通称「あつ森」や、ソロキャンプを楽しむ方が増えてきた影響もあり、流星群のような星空のイベントに興味を持たれた方もいると思います。
そこで当記事ではコロナウイルスの影響に関係なく、天気と場所さえ良ければ見ることができる天体ショーネタ「こぐま座流星群2020」について解説していきたいと思います!
こぐま座流星群2020の見える方角やピーク時間
こぐま座流星群2020の方角について
こぐま座流星群2020の方角ですが、一般的には「どの方角でも構わない」とされています。
しかし、流星群というのは「放射点」という部分を中心に降ってきます。
「放射点」という1つの基準点がありますし、「こぐま座流星群」という名前が付いているくらいだから、こぐま座が見える方角くらいは分かっておきたいと感じる人もいると思います。
そこで今回は「こぐま座流星群2020の放射点」や「こぐま座」の方角について解説していきます。
こぐま座流星群の放射点は北の空になります。
もう少し細かく言うと北北東~北北西の間を時間と共に移動します。
と言うより北極星(ポラリス)を軸に回転しています。
流星群の中心となる放射点は時間と共に移動し、流星群によっては時間帯によって地平線(又は水平線)の下に沈んでしまいます。
しかし、今回の「こぐま座流星群」の放射点は日本から見た場合、時間が経つに連れて移動はするものの、地平線(又は水平線)より下に沈むことはなく、建物や山・森林のような障害物となる物がない場所でしたら1日中上空にあるため、暗くさえなれば、どの時間帯でも見ることができます。
というのも、こぐま座流星群の放射点は「北極星(ポラリス)」の近くにあります。
【写真1】
2020年12月22日 18時頃 東京の空のシミュレーション
引用元:PC用アプリ・ステラリウム
「北極星(ポラリス)」といえば学生の頃に理科の授業でも教わったと思いますが、地球の自転軸の北側を延長した先にある星であるため、地球上から見た場合は時間が経過してもほとんど移動することなく、その場にずっと止まっているように見える星です。
(厳密には、ごく僅かに動いています)
北半球である日本では、北の空の星々は北極星を中心に、その周りを回転しているように見えます。
北極星の周りにある星や星座は、南寄りにある星々のように地平線(又は水平線)の下に沈むことはなく24時間ずっと地平線上(又は水平線上)にあり、こぐま座流星群2020の放射点も24時間ずっと沈むことなく上空にあります。
こぐま座流星群2020のピーク時間
こぐま座流星群2020がピークとなる極大日と時間ですが、2020年12月23日の18時頃と予測されています。
また、今年のこぐま座流星群2020では、極大ピーク日の前日である22日12時~23日7時の間に「ダスト・トレイル」という流れ星の素となるチリが帯状に散布された物に地球が突入し、それによる流れ星の出現がある可能性もあります。
ダスト・トレイルによる出現があるという確約はでず運任せになってしまいますが、極大ピーク日の1日前である、22日の日没後~23日未明にかけても要チェックと言えると思います。
【第一候補】
2020年12月23日の日没後
【第二候補】
2020年12月22日の日没後~23日の未明
※未明(みめい)は、明け方に空が白み始める前の時間帯
しかし「こぐま座流星群」というのは、他の有名どころな流星群と比べると流れ星の出現数が少ないマイナーな流星群であり、極大ピークと言っても大規模なフィーバーを見られるわけではありませんから、過度な期待はしない方が良いです。
運が良ければダスト・トレイルによる出現があるかもしれないという認識でいた方が良いかもしれません。
一応1986年、1994年、2000年に突発的な大出現が観測された事例がありますので、運が良ければフィーバーするかもしれません。
こぐま座流星群2020の放射点や月あかりの影響について
こぐま座流星群2020の放射点の見つけ方
こぐま座流星群2020の目安となる放射点の探し方ですが「こぐま座流星群」という名前からして、こぐま座を頼りに探せば良いという事は察しが付くと思います。
しかし、あまり星座や天体ネタに詳しくない方にとっては、その「こぐま座」がどこにあるのかが分からないかもしれません。
こぐま座は、北の空にある星座であり、日本では1年中みることができ、形としては北斗七星を小さくしたような感じであり「小北斗七星」と呼ばれる事もあります。
しっぽの先端部分に現在の北極星であるα星のポラリスを持つ星座になります。
北極星のポラリスは2等級の明るさで肉眼でも、そこそこ見つけやすい星ですので、この北極星ポラリスを目印にし、こぐま座を見つけると良いと思います。
※星の明るさを表す「等級」についての解説はコチラを参照してみて下さい!
>>>星の明るさを表す「等級」とは
続いて北極星ポラリスの探し方ですが北斗七星から辿る方法と、カシオペア座から辿る方法が有名であり、ご存知の方も多いと思います。
※「北斗七星」は星座ではなく、おおぐま座のしっぽの辺りにある7つの星列を「北斗七星」と呼んでいます。
【北斗七星から辿る方法】
ひしゃく形をした北斗七星は小学校の理科の授業に登場する有名な星列です。
この北斗七星のひしゃく部分の先端にある2つの星を使い、その長さを5倍ほど延長させた先に北極星ポラリスがあります。
【写真2】
引用元:PC用アプリ・ステラリウム
【カシオペア座から辿る方法】
カシオペア座も小学校の理科の授業に登場するW字型の星座で有名な星です。
北斗七星の時と比べると少し複雑ですが、W字の端の2辺を延長させ交差した点から、Wの字の真中の星の方へ約5倍ほど延長させていくと北極星が見つかります。
【写真3】
引用元:PC用アプリ・ステラリウム
一応、どちらの方法でも北極星ポラリスを見つけることができるのですが、12月ですと北斗七星は22時過ぎくらいにならないと地上に姿を現しませんし、逆にカシオペア座は遅い時間帯になるほど低い位置になってしまい明け方頃には地平線(又は水平線)すれすれまで高度が下がってしまいます。
ですので時間帯に合わせて、どちらの方法が良いか選択する必要があります。
また方位磁石があるなら、それを使って探し出しても良いですし、後にも紹介しますがスマートフォン用の星座アプリを使って探し出しても良いと思います。
こぐま座流星群2020に与える月あかりの影響
こぐま座流星群2020では、2020年12月23日頃に極大ピークを迎えると予測されています。
この日の月は「月齢8」であり、上弦の月が夜半まであり、流星群観察の妨げになります。
月はこぐま座流星群の放射点の反対側である南の空にありますので、月を背に向けて視界に入れないように観察しましょう。
また、日付が変わる時間帯には西の空に沈んでいきますので、そういった意味では深夜~未明の時間帯も狙い目かもしれません。
こぐま座流星群2020を鑑賞するのに必要な物
あると便利な物・服装
こぐま座流星群2020を鑑賞するにあたって特に必須となる物は無いのですが、季節はすっかり冬でありますので、とにかく温かい服装で観察しましょう!
また、長時間、立ったまま同じ方向の空を見上げても疲れないようにするために椅子を用意するか、レジャーシートを用意して上向きに寝ながら星空を鑑賞できるようにするのも良いでしょう。
流星群といえども、数分間という短時間で何個も流れ星を発見できるわけではないので、最低でも20~30分くらいは粘る必要があります。
それと、星空を鑑賞するのに便利そうな望遠鏡や双眼鏡ですが、流星群のように速い動きをするものを見る場合では不向きであるため、ふたご座流星群2020だけを目的とするなら肉眼で鑑賞しましょう。
スマートフォンのアプリ
近年ではスマートフォンのアプリが便利になり、惑星や星座を見つける際にも重宝します。
スマートフォンを空や地面に向けて動かすと、それに合わせてスマートフォンの先にある星や星座の名前が画面上に表示されます。
アプリの種類も色々ありますが、僕がよく使うのは「Star Walk2」と「星座盤」というアプリです。
無料版と有料版とありますが、無料版のままでも充分使えます。
「Star Walk2」と「星座盤」以外にも色々なアプリがありますので、ご自身が使いやすいと思った物をインストールすると良いと思います。
注意事項
もし、ふたご座流星群2020を鑑賞するために張り切って星空の綺麗な山奥などにいかれる場合は野生の動物に気を付けましょう。
特に熊や鹿、イノシシのような大型の動物は要注意です。
星空を鑑賞している時だけでなく車で走行している時にも注意が必要であり、衝突してしまうと普通に大惨事になり、廃車クラスの事故に至ることも稀です。
特に峠道ですと見通しの悪いブラインドコーナーが多く、カーブを曲がった先で野生の動物と遭遇してしまうこともあります。
こちらの存在にビックリして逃げてくれればラッキーなのですが、運悪くこちらに近づいてこられてしまうと厄介です。
関東エリアで星空が綺麗に見えるおすすめスポット
今回はこぐま座流星群2020を中心に星空のイベントの紹介しましたが
「どうせなら綺麗に星空が見られる場所で鑑賞したい!でも、あまり遠出はしたくない…。」
という方のために東京の都心から比較的、気軽に行ける範囲で星空が綺麗に見えるおすすめスポットの紹介記事のリンクを貼ってありますので、よろしければこちらも合わせてご覧ください!
都心から遠すぎず、なるべく24時間営業のコンビニやトイレが周辺にある場所をメインに紹介していますので、初心者の方にもオススメです!
東京都のおすすめ星空スポット
千葉県のおすすめ星空スポット
埼玉県のおすすめ星空スポット
茨城県のおすすめ星空スポット
今後も少しずつ、おすすめスポットの紹介記事を追加していこうと思います。
m(__)m
まとめ
今回は「こぐま座流星群2020」の方角・ピーク時間・月の影響について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
ここで要点をおさらいしましょう
- 日本でのこぐま座流星群2020の見頃は
【第一候補】
2020年12月23日の日没後
【第二候補】
2020年12月22日の日没後~23日の未明
- こぐま座流星群2020の放射点の方角は北の空
- 時間帯によっては月あかりが妨げになるので、なるべく視界に入らないように観察すると良い
- 有名どころの流星群と比べると小規模でマイナーではあるが、たまに突発的なフィーバーを見せる場合がある
有名どころの流星群と比べると認知度が低くマイナーな流星群ではありますが、流星群の放射点が常に地平線(又は水平線)の上に位置していることもあり、時間帯も割と自由に選べる方だと思います。
また、同じくらいの時期では木星と土星が約400年ぶりの超大接近をするグレートコンジャンクションが起き、セットで見ることができるかもしれません!
※木星と土星の超大接近についてはコチラの記事を参照下さい!
↓↓↓
木星土星グレートコンジャンクション2020年12月に超大接近!
ちなみに次回の流星群は2021年1月に起こる「しぶんぎ座流星群」になります。
↓↓↓
しぶんぎ座流星群2021年の方角 ピーク時間帯 放射点の解説!
新型コロナウイルスの影響などで、やる事がない方などは天体ショー鑑賞してみてはいかがでしょうか?