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世界一貧しい大統領「ホセ・ムヒカ氏」のスピーチ・感想

こんにちは、プロキオンです!

先日「世界一貧しい大統領」の愛称で有名になられたホセ・ムヒカ元大統領が政界を引退することを表明されました。

引退表明に関してはコチラの記事を読んでみて下さい!
>>>世界一貧しい大統領ホセ・ムヒカ氏コロナの影響と持病を理由に引退!

今更ではありますが、ホセ・ムヒカ元大統領が有名となるきっかけとなった名スピーチについての記事と感想を書いてみました。

あくまでも個人的な感想ではありますが、世界一貧しい大統領が語る「本当の貧しさとは何か」の要因になってしまっている物は何なのかについて記事にしてみました。

世界一貧しい大統領のスピーチについて

世界一貧しい大統領として有名になったスピーチ

「世界で最も貧しい大統領」として知られるムヒカ元大統領が、まだ現役で大統領だった頃(2012年)のリオ会議(地球サミット)で行った名スピーチの中で

「命よりも高価なものは存在しません。ハイパー消費が世界を壊しているにも関わらず、高価な商品やライフスタイルのために人生を放り出しているのです。」

「無限の消費と発展を求める社会は、人々を、地球を疲弊させる。発展は幸福のためになされなければならない」

とスピーチし「本当の貧しさとは何か」について語りました。

世界一貧しい大統領のスピーチに対する感想

ハイパー消費を続けなければならない社会になってしまった事に対してホセ・ムヒ元大統領はスピーチで

「これは紛れもなく政治問題ですし、この問題を別の解決の道に進めるため、私たち首脳は世界を導かなければなければなりません。」

と語っていました。

個人的な感想としては、最もな意見だと思うと同時に、消費者側にも問題があるのではないかとも思いました。

スピーチでは「10万時間も持つ電球」「1000時間しか持たない電球」を例に語っていました。

社会は今「1000時間しか持たない電球」を大量に作り、大量に売り、大量に消費させて、再び大量に作った物を売って消費させるという事を繰り返さなければならない社会になっています。

しかし「1000時間しか持たない電球」を消費者たちが買わず、「10万時間も持つ電球」の方を欲しがれば、そこまでハイパー消費を続けなければならない社会にはならなかったと思います。

なぜならビジネスというのは、需要がある所に供給をするのが基本であり、需要が無ければ商品を供給しても売れることはありません。

「1000時間しか持たない電球」は作ってもあまり売れないと理解すれば、メーカーは短寿命な商品を作るのをやめ、長寿命タイプの商品を作ることを優先するはずです。

消費者が商品を買う際、耐久性を最優先に求める事は少なく、値段の安さなどを優先してしまいがちです。

コストを極限まで下げるには、耐久性を犠牲にすることが方法の1つとして挙げられます。

ではなぜ「耐久性」はあまり重視されない傾向にあるのでしょうか?

理由は多数あるかもしれませんが、個人的な感想としては「人間の本能」が関係しているのではないかと思います。

人間は本能によって行動する、あるいは行動したくなるようにできています。

そして、その人間の本能は「将来の事」よりも「今を生きる事」を優先するようになっています。

 

人間は本能で考えたり行動する

人間の本能について

ハイパー消費が主流となってしまった原因の1つは人間の本能による物だと思います。
(あくまで個人的な感想です)

本能とは動物が生まれつき持っているとされていて、経験や学習して得た知識とは関係なく行動する・あるいは行動したくなることを指します。

人間は基本的に本能によって「将来の事」よりも「今」を優先して行動する、あるいは行動したくなるようになっています。

例えば、ある日、大金が手に入ったと仮定します。

この場合、色々な学習や経験を積んだ人は、この大金を貯金したり自己投資に使うかもしれませんが、そうでない人は自分の欲を満たすために、なるべく早く欲しい物を買ったり、美味しい物を食べに行ったり、遊びに使ったりしたくなるはずです。

本能とは、経験や学習して得た知識とは関係なく行動する・あるいは行動したくなることを指しますので、前者の場合は本能によってとる行動ではないと言えます。

後者は経験や学習して得た知識とは関係なく行動しているので本能による物と言えます。

また、前者の場合でも、本心では今すぐにでも大金を使い、欲を満たしたいと心の中では思うかもしれません。

その場合は本能によるものであると言えます。

人間の本能は原始時代や動物時代の名残

よくあるケースでは、ダイエット中であるにも関わらず太る物を食べてしまう、あるいは無性に食べたくなってしまう事ってあると思います。

これは人間がまだ原始人や動物だった頃の名残が脳内に多く残っているからです。

原始時代や動物時代だった頃は、今のように食べ物を保存するための冷蔵庫や冷凍庫といった家電はなく、食べ物を長いこと保管していたら腐ってしまいます。

あるいは、外敵に食料を奪われてしまうかもしれません。

また、この頃の平均寿命は非常に短く、石器時代の平均寿命は15歳くらいと言われています。

今の時代と比べると衛生環境が悪く病気にかかって死んでしまうことや、外敵に襲われたり事故で死んでしまう事が多かったため、平均寿命が短かったのです。

という事は、常に「数秒後・数分後には死んでしまうかもしれない」状況に晒されながら生活しているということになりますので、遠い未来の事を考えるよりも、今を生きのびる事を優先する方が重要ということになります。

目の前にある食べ物を大事に保管しても、腐って食べられなくなるかもしれない、外敵に奪われてしまうかもしれない、今日・明日には死んでしまうかもしれない。

常にそんな状況で生活しているわけですから、目の前に食べる物があれば、満福状態でない限りは早急に食べてしまった方が良い事になります。

ましてや数年・数十年も先の事を考えて物を保管するなんて事はやらない方が良い時代だったのです。

その頃の名残が今でも人間の脳内には残っているため、ダイエット中でも高カロリーな物をつい食べてしまったり、お金を直に使い果たしてしまう事をしてしまうのです。

 

本能でハイパー消費をしてしまう事とは

本能でハイパー消費をしてしまう人間

人間の本能について説明しました。

ホセ・ムヒカ元大統領のスピーチで

「ハイパー消費を続けるためには、商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。」
「ということは、10万時間も持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです!」

という話題が出ていました。

10万時間も持つ電球Aと、1000時間しか持たない電球Bが売られていた場合、どちらの方が売れやすいかというと、両方とも値段が同じだった場合は電球Aの方でしょう。

また、値段が2倍くらい電球Aの方が高かったとしても、電球Aの方が売れやすいと思います。

値段が2倍高かったとしても、その分、耐久性が100倍なので、電球Aの方がお得であると考えるからです。

しかし、もし耐久性が電球Bよりも電球Aの方が100倍優れているからといって、値段も100倍にして売られていたら話が変わってくると思います。

人は本能的には将来の事を考えて長寿命な物を買う事よりも、値段が安い物を探し求めてしまいます。

ネットショッピングやネットオークションで「価格が安い順」「価格が高い順」という並べ替え機能があった場合、多くの人は「価格が安い順」の方を選択すると思います。

わざわざ「価格が高い順」を選択する人は少数だと思います。

「おすすめ順」や「新着順」を選択する人もいますが、それらを選択した後に、その中でも極力価格が安い物を選びたがる人が多いと思います。

また「寿命が長い順」という項目があるサイトは、おそらく無いでしょう。

需要が無ければ供給しても売れない

いくら商品を売る側が、商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければならないと考え1000時間しか持たない電球を作っても、消費者が欲しいと思わなければ、そこまで売れないはずです。

「なるべく安い物が欲しい」と思っている人は多くいますので、商品を作るメーカーは「コストダウン」を最優先に作ります。

耐久性を最優先に作っても、値段が高ければ売れにくくなります。

また耐久性が高くなった分、明るさが弱く暗い電球だった場合も同様でしょう。

消費者が物を買う時に求められる項目として「耐久性の高さ」というのは優先順位が低いのです。

ハイパー消費を続けなければならない社会になってしまったのは、政治や商品を作るメーカー側だけでなく、消費者側にも原因があると思います。

 

まとめ・感想

政治問題によってハイパー消費を繰り返さなければならない社会になってしまい、それによって必要以上に働き続けなければならない社会になってしまったと同時に、限りある資源を必要以上に消費しなければならない世の中になってしまっています。

それが結果的に「本当の貧しさ」に繋がってしまう事となっているのだと思います。

そうならないようにするためにも、国民全員が物の見方や考え方を変えていく必要があるのだと思います。

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