こんにちは!
今回はロードバイク・クロスバイク・マウンテンバイクなどに使われるVブレーキ(リムブレーキ)のシューについての紹介です!
ネット通販サイトのAmazonにて定番のシマノ(SHIMANO)製のブレーキシューと、値段が安めのENGG製のブレーキシューを購入し、比較してみましたので商品レビューしていきたいと思います。
シマノは自転車のメーカーとしては定番であり、悪い評判を聞く事はあまりないと思います。
一方、ENGG製のブレーキシューは写真や商品説明を見た感じでは、良さそうな気がしますし、値段も安いですね!
ただ、値段が安いだけに興味はあるけど少し不安に感じる方もいると思います。
自転車のブレーキに限らず、過去に安物を買って後悔した経験がある人もいることでしょう。
そこで今回は、両社の製品を実際に使ってみた感想やレビューをしていきたいと思います。
ロードバイク ブレーキ シマノ製とENGG製
シマノ(SHIMANO)とANGGのブレーキシュー
今回、紹介する商品がAmazonにて購入したVブレーキシューが以下の物になります!
シマノ(SHIMANO)
カートリッジタイプシューセット
S70C (BR-T610/シルバー) Y81L98010
ENGG
Vタイプブレーキシュー
自転車 マウンテンバイク用
消音 超耐久 雨でも大丈夫
どちらの商品もAmazonだけでなく、ヤフーショッピングや楽天市場など色々な通販サイトでも、よく見かける商品だと思います。
実際に購入を検討している、あるいは検討したことがある方もいるのではないでしょうか?
シマノ(SHIMANO)とANGGのレビュー
シマノ(SHIMANO)のブレーキシューは、だいたい1200円+送料くらいで買えました。
ANGGの方のブレーキシューは、だいたい700円+送料くらいでした。
値段的には1.8倍くらいの差がありますね。
この値段が高いと感じるか、安いと感じるかは人それぞれだと思いますが、車でサーキット走ったり、過去に自動車整備士の仕事をしていた僕から見たら両社とも安く感じてしまいます。
車のブレーキパッドって数万円、変な安物でも5千円くらいはしてしまいますからね。
このシマノ(SHIMANO)製とANGG製の2つのブレーキシューをCANNONDALE(キャノンデール)のF400というマウンテンバイクに使用しました。
マウンテンバイクといっても、タイヤをオンロード用のスリックタイヤにして街乗りメインで使用しているため、用途的にはクロスバイクのような使い方をしています。
実際に使ってみた感想としては、効き具合は、どちらもガッツリ効くわけでもなく、効きが弱いわけでもなく、程よい効き具合です!
雨の日でも安定して程よく効いてくれます。
後にも解説しますが「ブレーキ」というと、とにかく効きが強い物が良いと思っている人がいますが、それは大きな間違いであり、この「程よい効き具合」が大事なのです!
減りの早さについても、両社とも同じくらいかなという感じでした。
ですが、最終的に使い終わった時を比較してみると
シマノ(SHIMANO)のブレーキシューはほぼに均一に摩耗したのに対して、ANGGのブレーキシューは斜めに編摩耗(均一に摩耗しないこと)していました。
使用する前から想像はついていましたが、この斜めに編摩耗してしまうのが少々、惜しい所ですね。
まぁ~そんなに深刻な問題ではないですし、値段が安い事を思えば、コストパフォーマンスは良いと思います!
ちなみに今回の場合の斜めに編摩耗する現象は、決してブレーキシューが不良品だったわけではなく、取り付け不良だったわけでもありません。
ロードバイク ブレーキ シマノ製とENGG製の違い
編摩耗についての解説
外観でも一目瞭然なのでお気付きの方もいるかもしれませんが、シマノ(SHIMANO)製ブレーキシューの方は編摩耗を防止するようにスタッドボルトが中心からわざとずらしてあり、オフセットさせてあります。
ブレーキという物は、車輪の回転方向に対して、入力側の方が中に引き込まれていくような力が働くので減りが早く、逆に出力側の方は減りが遅いという現象が起きます。
四角形の消しゴムを使った時の減り方を想像してもらえればイメージしやすいかなと思います。
消しゴムは新品の時は四角形であり、角が尖っていますが、使っていくと角の方から先に減っていき、どんどん丸くなっていきますよね?
消しゴムを垂直に立てた状態をキープし、均等に力をかけながら使っていくと、角が先に減っていき、全体的に斜めに摩耗していくはずです。
上の写真のように、消しゴムを垂直に立てて、矢印の方向(右側)にばかり使っていると右側の角(赤丸の方)から摩耗していき、逆に左側の方(青丸の方)は減りにくく、最終的には均一に摩耗することはなく、編摩耗していくはずです。
シマノ(SHIMANO)製ブレーキシューは、スタッドボルトの取り付け部分の中心をずらし、オフセットさせることで減りやすい部分は、あまりホイールのリムに押し付けられないようにし、逆に減りにくい部分の方が強くホイールのリムに押し付けられるようにして、なるべく均一に摩耗するように作られています。
車・バイク・自転車のブレーキシューやパッドは、高品質な物になると今回のような編摩耗をしにくい工夫が施されていたり、ブレーキ鳴きを防止する対策などがされている物もあります。
スリット(溝)について
もう1つ気になったのがブレーキシューに彫られているスリット(溝)の形状です。
シマノ製のブレーキシューは縦方向に真直ぐスリット加工がされているのに対して、ANGGの方は斜めにスリット加工がされています。
これはブレーキシューとホイールの間に水が入り込んだ際に、排水性を良くするためにされています。
車やバイクのタイヤの溝にも雨天走行時、排水性を向上させてハイドロプレーニング現象を防止するために斜めに彫られている物が多くあります。
商品タイトルにも「雨でも大丈夫」と書かれているだけの事はあると思います。
値段が安いながらも、割と気を使って作られているかなと思います。
ブレーキの効きについての解説
余談話になりますが、よく車・バイク・自転車のブレーキをカスタムした際に
「ちょっとブレーキをかけただけで簡単にタイヤをフルロックできるようになりました!」
「めちゃめちゃガッツリ効いて最高のブレーキです!」
とベタ褒めする人がいますが、タイヤという物はブレーキを強く効かせすぎてロックさせてしまうとスリップしてしまい、逆に止まらなくなってしまうのです。
車輪は止まるけど、肝心の車体は止まることなくスリップしてしまい、制動距離が伸びてしまいます。
また、車ならスピン、バイクや自転車なら転倒する危険性も出てきます。
そのため、車やバイクには数年前から安全装置の1つとして「ABS」というシステムが付いています。
ABS=アンチロック・ブレーキ・システムの事であり
アンチロック⇒タイヤをロックさせないブレーキシステムという事です。
それくらいブレーキが効きすぎてタイヤがロックしてしまうという事は危険であり、事故に繋がる恐れがあるのです。
競技車両のように意図的に車体を横滑りさせるドリフト走行をする時や、車体の姿勢を急激に変化させたい時など、特殊な使用目的がある場合は例外ですが、基本的にブレーキという物は「程よい効き具合」「コントロール性」「耐久性」など色々な要素がバランス良く仕上がっている物が上質なブレーキと言えます。
まとめ
ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク、折りたたみ自転車などに使われるVブレーキで、シマノ製とENGG製を使い比べた感想・レビューを記事にしてみましたが、いかがだったでしょうか?
やはり値段が高く、定番なメーカーだけのことはあってシマノ製のブレーキシューの方が摩耗に関しては細かい所まで良く作られていましたが、ANGG製ブレーキシューの方も値段が安かった割には悪くはないかなと思います。
ブレーキシューの編摩耗の件についても、きちんと定期的に目視点検すれば良いだけの話ですし、ブレーキとしての基本的な機能は悪くないと思います。
ブレーキシューの購入を検討している方の参考になれば幸いです!