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自動車整備士の給料は安い(悲)一級整備士が語る年収について!

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こんにちは!

今回は自動車整備士の給料が安い件についてブログにしました!

過去に自動車ディーラーで整備士の仕事をし、国家一級自動車整備士の資格も持ち、大卒でもある僕が自動車整備士の給料が安い件についてをブログで語ります!

  • 本当に自動車整備士の給料は安い?
  • なぜ自動車整備士の給料は安いの?
  • 独立して起業すれば儲かる?
  • 国家一級自動車整備士の資格を持っていれば給料が高い?
  • 一級整備士の年収は?
  • 自動車整備士の給料が安いのは「高卒扱い」だから?

などなど、インターネット上で色々と言われていたり、多くの疑問を持っている人も多いと思います!

これらの疑問に対して、経験者ならではの解説をしていきたいと思います!

これから自動車整備士を目指そうか迷われている方や、既に自動車整備士の仕事をしていて今の待遇に疑問や不満を持っている方達の参考になればと思います!

 

実際に自動車整備士の給料は安いか?

e-Statの賃金構造基本統計調査2019年

今回のブログのテーマである「自動車整備士の給料は安い」について早速、本題に入っていきたいと思います!

政府統計の総合窓口であるe-Statの賃金構造基本統計調査によると2019年の自動車整備士(自動車整備工)の平均年収は以下のようになっています!

【2019年 自動車整備工 賃金構造基本統計調査】

企業規模計10人以上10~99人100~999人1000人以上 
年齢(歳)37.642.534.136.6
勤続年数(年)11.912.810.413.6
所定内実労働時間数(時間)16.717416416.3
超過実労働時間数(時間)20132128
きまって支給する現金給与額(千円)302.0298.4289.0332.9
所定内給与額(千円)264.6275.0250.5276.0
年間賞与その他特別給与額(千円)784.2645.5803.0973.8

引用元:e-Stat 2019年 賃金構造基本統計調査

 

【所定内実労働時間数】

事業所の就業規則などで定められた所定労働日における始業時刻から終業時刻までの時間において、調査対象期間中に実際に労働した時間数をいいます。

 

【超過実労働時間数】

事業所の就業規則などで定められた所定労働日における始業時刻から終業時刻までの時間以外に実際に労働した時間数及び所定休日において実際に労働した時間数をいいます。

 

【きまって支給する現金給与額】

労働契約、労働協約あるいは事業所の就業規則などによってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって6月分として支給された現金給与額をいいます。

手取り額でなく、所得税、社会保険料などを控除する前の額になります。

現金給与額には、基本給、職務手当、精皆勤手当、通勤手当、家族手当などが含まれるほか、超過労働給与額も含まれます。

1か月を超え、3か月以内の期間で算定される給与についても、6月に支給されたものは含まれ、遅払いなどで支払いが遅れても、6月分となっているものは含まれます。

給与改訂に伴う5月分以前の追給額は含まれません。

現金給与のみであり、現物給与は含みません。

 

【所定内給与額】

「きまって支給する現金給与額」のうち、「超過労働給与額」を差し引いた額をいいます。

「超過労働給与額」とは、次の給与の額をいいます。

  1. 【時間外勤務手当】所定労働日における所定労働時間外労働に対して支給される給与
  2. 【深夜勤務手当】深夜の勤務に対して支給される給与
  3. 【休日出勤手当】所定休日の勤務に対して支給される給与
  4. 【宿日直手当】本来の職務外としての宿日直勤務に対して支給される給与
  5. 【交替手当】臨時に交替制勤務の早番あるいは後番に対して支給される交替勤務給など、労働時間の位置により支給される給与

 

【年間賞与その他特別給与額】

調査実施年の前年1年間(原則として1月から12月までの1年間)における賞与、期末手当等特別給与額(いわゆるボーナス)をいう。
賞与、期末手当等特別給与額には、一時的又は突発的理由に基づいて、あらかじめ定められた労働契約や就業規則等によらないで支払われた給与又は労働協約あるいは就業規則によりあらかじめ支給条件、算定方法が定められていても、算定期間が3か月を超えて支払われる給与の額および支給事由の発生が不確定なもの、新しい協約によって過去にさかのぼって算定された給与の追給額も含まれる。

引用元:厚生労働省

 

この表を見ると企業規模計によってある程度のバラつきがありますが、仮に1000人以上の企業規模計を見てみると、年齢36.6歳、勤続年数13.6年の人で毎月の収入(きまって支給する現金給与額)が332.9(千円)つまり33万2900円となっているので1年間で399万4800円になります。

そこに年間賞与その他特別給与額が973.8(千円)つまり夏と冬のボーナスなどが1年間で97万3800円であります。

年間の収入が399万4800円97万3800円で、年収が496万8600円ということになります。

政府統計だけ見ると年収500万円近く貰えているというデータになります。

ちなみに超過実労働時間数、いわゆる残業時間などが28時間となっています。

 

本音のところは?

政府統計の数値だけ見ると、そんなに自動車整備士の給料は安くないように思えますが、実際に自動車整備士の仕事をしていた身としては「本当かな~?」と疑わしい限りです…。

特に残業時間に関してはサービス残業でごまかしているかと思われます。

僕自身が自動車整備士だった頃は年収300万円くらいが最高でしたし、その内の25万円くらいは交通費でした。

国家一級自動車整備士の資格+大卒扱いの年収でした。

会社の規模も1000人以上の大企業でした。

それに工場長やメカ長、ベテランの先輩方の給料も、あまり大差なかったのが実態でした。

また、自動車整備の専門学校の時の同級生や自動車整備士をやっている知人でも年収500万円近くいっている人は、あまりいなかったです。

強いて言うならトヨタの自動車整備士はプリウスが大ヒットした関係で、そこそこ貰っていた同級生が一応は存在しました。

また、外車系や大型トラックをメインにやっている所も給料が高めでしたので、給料が高めの所ばかりをピックアップして統計をとれば、先ほどのような数値になるかなと思います。

ただ残業時間に関してはサービス残業が多い業界であるため、あまり鵜吞みにしない方が良いと思います。

仮に残業が少なかったとしても仕事量は増幅する反面、人手は不足する一方であるにもかかわらず、時間短縮ばかりを課せられてしまい、かなり殺伐とした労働環境であるのが現実です。

先月の7月に、慢性的な自動車整備士不足が原因でレクサスの不正車検がニュースになった件もありますし、決してゆとりのある仕事ではないと言えるでしょう。

 

なぜ自動車整備士の給料は安いのか?

国の対策が不十分である

過去のブログでも記事にしましたが、国の対策が不十分であり、自動車整備士の待遇の悪さや人手不足が何年経っても可決できていない有様です。

↓↓↓

国や世間一般的には「少子化と若者の車離れ」「自動車整備士の高齢化」という理由で慢性的な自動車整備士不足が深刻な問題になっており、その影響で会社の業績が悪く、給料も安くなりがちであります。

しかし、これら2つは自動車整備士が不足してしまった主原因ではありません。

その事に国や社会が気づけないうちは、なかなか的を得た解決策が見つからないため自動車整備士という仕事に明るい未来は訪れないでしょう…。

また、同じ「少子化と若者の車離れ」「高齢化」という理由で人手不足が深刻であるトラックドライバーなんかは、少しずつと対策が施され、若者や女性ドライバーが増えつつあり、多少なりとも成果が見受けられますが、自動車整備士ではそのような成果はあまり見受けられません。

 

設備費用がかかる

自動車整備にはリフトやタイヤチェンジャーなどの大きな設備や特殊な工具が必要です!

場合によっては検査ライン、四輪アライメントテスター、シャシダイナモ、塗装ブースなども必要になります!

それらをリース契約している所も多いですが、自社で購入したとしても、その費用を回収するまでにはかなりの時間がかかります!

そのため、なかなか従業員の給料アップまで手が回らない会社が多いのも原因であると言えます。

ちなみに「シャシダイナモ」は、よく馬力測定の時に使われるイメージが強いためチューニングショップに設置されていたり、スーパーオートバックスなどのカー用品店で愛車の馬力自慢をする時に使われることが多く、自動車整備とは関係ないかと思われがちですが、実は馬力測定のみならず、測定機によっては空燃比の乱れ、エンジン内部の失火やノッキングなどを発見することも可能であり、高難度故障診断をする際の測定器としても活用できるため、大手企業の集中工場に設置されている場合もあります!

というより高難度故障診断をする際に使用することの方が、シャシダイナモ本来の使い方であると言っても過言ではないと思います!

物は古かったですが僕が過去に勤めていた会社の集中工場にもシャシダイナモがありました!

 

職種の問題

営業職のように「売上の〇〇%を給料に反映」といったインセンティブ制度がある職種ならば、頑張り次第によっては給料アップが見込めます!

また、個人の売上をあげることで会社の売上に貢献できるだけでなく、個人の評価にもつながります!

一方、自動車整備士は、整備士としての技術が求められるのですが、営業職と比べると普段の行いを数値化することが困難であるため、なかなか評価されにくい部分が多く、給料アップにつながらない要因となっています。

 

安い給料を上げるにはどうしたらいいか?

どうすれば自動車整備士は給料を上げることができるのでしょうか。

ここでは自動車整備士の給料を上げる方法について紹介していきたいと思います。

独立して脱サラする

長くサラリーマンとして働いていても給料が上がる見込みがないようであれば独立して自分の整備工場を持つのも手です。

自分が経営者になれば、あらゆることを自分で決められ、自由な働き方ができます。

もちろん、それは同時に大きな責任やリスクを負うことでもあります!

起業には様々な条件をクリアしなければなりませんし、資金や施設面でも周到な準備が必要になるでしょう。

一応は僕の同級生や知人で、自動車整備士として独立したりチューニングショップを営んでいて、儲かっている人はいますが、決して簡単なことではないですし、独立したからと言って必ずしも稼げるとは限らないのも事実です。

それに最近の自動車はメーカー直営の正規ディーラーでないと故障探求が困難なシステムになっている関係で、余計に独立が難しい時代になってしまっています。

 

転職する

本音を言ってしまえば「転職する」ことが1番手っ取り早い方法だと思います!

転職することも、それなりのリスクはありますが、先ほど紹介した「独立して脱サラする」よりかは低リスクかと思います。

もし今の職場よりも自分の技術を評価してくれ、高い給料が貰える会社が見つかったり、知り合いや身内のコネで良い所があるのならば、そこに転職するのもアリでしょう。

もしそういった良い所がなく、今の会社にも愛想が尽きているのならば自動車整備士以外の職種に転職するのが良いでしょう。

自動車整備士に拘らず、車関連で別の職業に就くという選択肢もありますし、自動車整備士以外にも機械整備や工具を使って作業をする仕事や、車の運転業務などは自動車整備士の経験があった方が有利になることが多いです!

特に「工場業務・製造業」は比較的、整備士から転職しやすい職種です!

自動車部品を製造している工場などであれば尚、整備士のスキルを活かしやすいかもしれません。

僕自身も過去に生産工場で働いていたことがありますが、生産するための機械のセッティングや業務終了後のメンテナンスをする際に工具を使って作業したり、清掃やグリスアップしたりしましたので自動車整備士のスキルが役に立ちました!

また、若いうちなら思い切ってプログラミングを学んだりIT系の仕事に就くのもアリでしょう。

地方にお住まいで、あまり地元に求人がないという方は上京するというのも手です!

過去記事におすすめの転職サービスに関するブログもありますので、よろしければ参考にしてみて下さい!

↓↓↓

 

資格を取得する

自動車整備士の仕事に限らず、どんな仕事でも同じ事が言えると思いますが、もし資格手当がある会社にお勤めの場合は資格取得に励んでみるのも手です。

危険物取扱者、整備主任者、検査員、社内資格などで資格手当が貰えるものがあれば取得していくと良いでしょう。

もし国家資格である「2級ガソリン・ジーゼル」や「3級ガソリン・ジーゼル」などの資格を保持していなのなら、これらの資格を取ると良いでしょう。

ただ、あまり高額な手当ては期待できないため、個人的には転職することがおすすめです。

ちなみにですが「国家一級自動車整備士の資格を取れば資格手当が付いたり、より高度な業務に関わることができて昇級につながる」と言われることもありますが、実際はそうでもありません。

確かに会社によっては資格手当が付く場合もありますが、そういった会社は今のところ割と少ない上に、付いたとしても5千円程度の所が多く、そこまで高額ではありません。

ましてや「より高度な業務に関わることがでる」というのは完全にデマ情報であります。

あまり知られていないのですが、国家一級自動車整備士の資格を持っていないと関わることのできない業務なんて実はありません。

この辺の話を詳しく解説すると長くなってしまうため後日、別記事にて解説していく予定ですが、実際は「2級ガソリン」と「2級ジーゼル」の2つの資格を持っていれば、ほぼ全ての自動車の整備が整備できるようになるのです。

強いて言えばハイブリッドや電気自動車を整備する際は低圧電気取扱者の資格が必要だったり、エンジンオイルなど油脂類を保管するのに危険物の資格が別途必要だったりしますが、国家一級自動車整備士の資格を取得したことによって新たに関わる事のできる業務なんて特にありません。

もっと言えば国家一級自動車整備士(小型)の資格試験が初めて開催されたのは平成14年と割と最近であり、それまでは2級が実質、1番上の資格でした。

「なにそれ?嘘でしょ?」

「1級があるから2級があるんじゃないの?」

と思う方も多いかもしれませんが、嘘だと思うならウィキペディア-自動車整備士国家資格のページも参照してみて下さい!

資格自体は昭和26年に制定されたものの、実際に試験が行われたのは半世紀以上も後なのです。

更に言うと国家一級自動車整備士の資格には「小型」の他に「大型」と「二輪」の合計3種類あるのですが、大型と二輪に関しては今だに試験が行われていないため、世の中に1人も存在しませんし、平成14年に初めて一級小型自動車整備士の資格試験が開催されたからと言って、新たに一級自動車整備士でないと関わることのできない業務が追加されたわけではありません。

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信じられない話ですが、そんな実質無意味である資格に対して、わざわざ高い給料を出す会社は今のところ少ないということです…。

そういう意味でも手っ取り早く給料アップさせるには転職することが良いと思います。

 

自動車整備士の給料は安い件のまとめ・所感

今回は自動車整備士の給料が安い事についてブログにしました!

宇宙飛行士や医者などと比べれば、そこまで高度な技術や知識が必要なく、難易度的には低いかもしれませんが、仮にも国家資格を要する業務であり、人命にも関わる重要な仕事であることには変わりない自動車整備士という仕事…。

にもかかわらず給料が安く、扱いも酷いため、人手不足が深刻となっているこのご時世。

もっと高収入を得たいと思っている人も多いでしょう。

真面目に仕事に取り組むことができ、知識も技術もある人材が、好待遇を受けられないのはとても残念なことです。

「もっと高収入を得たい」「今の職場に不満がある」「もっと自分を評価してもらえる会社に勤めたい」と感じている方は自動車整備士という仕事に縛られず、視野を広げ思い切って転職するのも良いと思います!

先ほども紹介しましたが、過去の記事でおすすめの転職サービスに関するブログもありますので、よろしければ参考にしてみて下さい!

↓↓↓